重心の求め方

 簡単な例から考えます。まず重さを無視した棒の両端に異なる重さの重りを付けます。その時棒をある1点で支えてつりあう場所はどこか?という問題が考えられますが、その支点が重心となります。この時重心の位置は、重心から両端の距離をそれぞれa,bと置き、両端につけた重りの重さをWa、Wbと置くと、Wa*a=Wb*bとなるa、bで求めることができます。この時aとbは向きが逆なので正負を考慮してください。
 次にこれを二次元に拡大すると、質問の問題と同じことになります。すなわち重心の性質として、重心からのベクトルとその位置にかかる重さの掛算を総和していくと0になるのです。もし重さを無視した場合は、単にベクトルの総和が0になればよいので、高校生の数学でも出てくる「三角形の重心」の問題と同じになります*1
 あとはx軸方向y軸方向でお互い関与しないから、別々の問題と考えて、それぞれ重心のx座標、y座標を求めればよいのです。
 重心のx座標をaと置くと、以下のようにして求めます。
 a=\frac{\sum^n_{x=1}\sum^m_{y=1}x\cdot W_{xy}}{\sum^n_{x=1}\sum^m_{y=1}W_{xy}}
となり、分母は実は長方形全体の重さを表しています。y座標も同様にして求められます。

*1:三角形ABCの重心PはPA+PB+PC=0(ベクトル)という性質を持つ